ミッドセンチュリー家具を語る上ではずせないのがイームズのシェルチェア。立体成形されたプラスティックの座面と取替え可能なスチール製の脚部(ベース)からなるその椅子は、生産性の高さとポップさの両立による機能美溢れるデザインで今も世界中の人々に愛され続けています。
現在入手できるのは、生産が終了している当時のヴィンテージとドイツのヴィトラ社により正規に復刻さている現行品だけです。(一部ジェネリック品と称して中国あたりで模倣品を作っている方たちもいらっしゃいますが、作者やファミリーの承諾はとっていません。ご勝手にどうぞ。)
左がFRP(強化プラスティック)製のヴィンテージ・アームシェルチェア。右がポリプロピレン製のヴィトラ社のDAR(Dining Arm Shell Chair Rod Wire Base)。FRPとポリプロピレンの質感の違いが歴然ですね。FRPの白い筋みたいに見えるものはガラス繊維。現行品がポリプロピレンになっているのは環境を考え焼却処分できる素材にしたから。
通称エッフェルベースと呼ばれる脚をつけた感じも微妙に違いますね。もっともヴィンテージについている脚はアメリカ製のレプリカになりますが。忠実に再現されています。
ヴィトラ社製の現行品は脚の先端のグライズというプラスティック製部品が黒いドイツ製。
ヴィンテージのほうはエッフェルベース1st.と呼ばれる金属製になっています。
その他に黒いフレームやエッフェルベース3rd.と呼ばれる白いグライズのタイプも。
後姿もかっこいいですね。でもやっぱり微妙な違いが。気がつきましたか?
脚部とシェルを繋ぐジョイント部分です。ヴィンテージには丸いゴムに金属の受けを埋め込んだショックマウントが接着剤でシェルにつけられて、そこにベースをボルトで止めます。
ヴィトラ社製の現行品にはショックマウントが見られず、シェルにベースを直に接続してあります。Herman Miller社の刻印ではなくVitra社の刻印とシールになります。
歴史のたっぷり染み込んだヴィンテージにするか、環境への配慮も忘れずに、できたてほやほやの新品の現行品を選ぶか。迷っちゃいますよね?迷ったときはGLASS ONIONにご来店ください。じっくりと時間を忘れて実物を目の前にしてご検討いただけます。
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